お茶の字百個

茶百文

茶百文

お茶の文字百個。へぇーいいもんだナァと見つけたのは静岡駅から呉服町通り方面に行く地下道に、スタンド式のお茶カフェがあって、掛けてあったのです。でパチリ。

この日は予定外に時間が余ってしまい、南口のo-chaプラザで調べものしてからウロウロ、ちょうど足も疲れてた頃合い。5月上旬の新茶の季節、お店の脇でワンコイン新茶コーナーが設えてあって、これも眺めてみるかと立ち寄った。今年の新茶がざっと50点は陳列されていただろうか、ぜんぶ500円とお求めやすいお値段。釜炒り茶命!の僕としては魔が差したか、よしそんじゃ5、6個も買って味比べでもするかと品定め……

ところが結局、買うのはあきらめてしまった。今年の新茶ということはわかるんだが、茶のパッケージにそれ以上の情報が少なく、何を判断基準にすればいいのか、見当がつかなかった。農園茶かそうじゃないのか、品種は何、産地はどこ、製法はどうでとか。ボクの業界ならそのうえに農薬使ったか使わなかったかとか。たまらず店員さんに「どうやって選んだらいいですかね」と助けを求めたのだけど、「グラム数が多かったり少なかったりするでしょー、少ないのがいいお茶ですよー」。これでどっと疲れ、買うのをあきらめ店内へ。「大走り」なるお茶を注文したソレがとどめで、どろどろの濃ーい緑色の液体、何煎か湯を注ぎ足し薄めても、お茶の甘味が浮かび出る様子なく。おおげさではなく、ほうほうのていで退散~となりました。

5月初旬の爽やかな晴れの日に新茶をいただいてこれではかなわん!濃い煎茶飲み過ぎたとき起こる前頭部のぼわーんとした気怠さを感じつつ、土地勘のない僕の足が向いたのは伊勢丹の地下のとある一角。知る人ぞ知る、錦園石部商店のコーナーだった。ハガキサイズの少量パックを5種類選び購入。気持ちとしては、「静岡のお茶はあそこまでひどくないはずだ。石部さん、静岡にはちゃんとしたお茶、あるんだよね?」を確認したかったから。

「茶百文」と銘のあるお茶の文字の方は、調べたら、あった。「平形精一静岡大学教育学部教授と日本書道教育協会が,茶の興隆を願い産業・文化の振興に活かす目的で制作したもので、古今選りすぐりの名筆“茶”百字を現代に再現し甦らせた、史上初のオリジナル書作品です。」とのことで、「平成18年9月、静岡県に寄贈。当時開設間もない「しずおかO-CHAプラザ」に、依頼によりその翌年にも追加制作し、「富士山静岡空港」にも常設展示されました。その後、平成19年のワールドイベント「世界お茶まつり2007」に、翌20年のO-CHA&アートフェスティバル「静岡県新茶初摘み大茶会2008」に特別展示されました。」とのことであった(日本書道教育協会HPより)。

……お茶には歴史があるなぁと連想できるし、カチっとお行儀よくマスにはまりながらも、それぞれの字が全部違うという図はミニマルな感じもして、気に入りはした。ただ、この場合、掛けてある作品の権威が高ければ高いほど、店で飲むお茶との落差は広がるんだろうとも思った。茶百文。

Posted on 火曜日, 5月 29th, 2012 at 12:47 AM

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Responses (2)

  1. いちよう より:

    amaneさま、こんにちは。

    お茶百文字は世界茶まつりと静岡富士山空港で見ました。
    百文字の謂れは参考になりました。

    ここ4,5年来、静岡に行く機会が多かったので、お茶プラザや、今年の錦園石部商店の大走り茶も体験いたしました。
    私も、どろどろの特蒸し茶を飲んだ時の驚きと言ったら・・・
    島田出身の友人はあたりまえのように飲んでいましたが、「何もそこまでしなくても」といった感じですよね。

    ジャスミン茶はお遊びで沖縄の4つの品種茶仕立てにしてみました。
    興味がおありでしたら、お送りいたします。

    • oishii-mura より:

      いちよう様 コメント有難うございます!どろどろ、好みだと思いますが、スゴイなと。
      他方、石部さんは1度だけお会いして立ち話したことがあるのですが、とても真摯で、自分の価値観をしっかりもった方とお見受けしました。
      ジャスミンわくわくです。ぜひ!住所メールしておきます。ありがとうございます(^<^)

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