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晴れの日が続いて、暖かい。そこで8月につくったお茶を天日干ししてみようと思った。今のカラッとした陽気から振り返れば、このお茶をつくった8月初旬ごろは、暑かったし、じめじめしていたし。オーブンで低温で乾燥させたけれど、きっと湿気吸っているだろうと。

ザルにあけて、ベランダで半日。傍らでうたた寝しつつ、スマホいじりつつ。このお茶は近くのお知り合いの在来、畦畔茶を摘ませてもらって今年何度も実験している3回目のもの。萎凋(しおれ)させて、少しは揺らして、鍋で炒って手で揉んだ。前の回、静岡で手づくりしたときに、揉みが甘いかった(というか疲れ果ててた)かなと反省して、これは量も少なかったということで、念入りに揉んだ。団揉の感覚を知りたくて、徐先生の絶版本をかじりつつ見よう見まね、手ぬぐいに揉んだ葉を押し込んで絞って緩め、手の腹で押しては緩めを繰り返し、カチンカチンになったらまた緩めてを繰り返す。烏龍茶のような玉にはならなかったが、うまい具合に撚れてきたところでかなり疲れたのでやめて、こうなった。

茶の発酵は、萎凋の時に表面のわずかな化学変化に気をつけて始まるのがホルモン系の発酵だと考えている。そういうデリケートな発酵がうまくいって、炒るのに不都合がない程度の潤いを残しているのがベストかなと思っているのだけど、思うようにはいかない。炒りも難しく、不十分だったかなとも思うので、まあ、素人のお茶。

鼻を近づければほんのりいい香り。お茶が乾燥の時にいい匂いがするのは良くないって言われたことがあるがどんなもんだろうかと淹れてみる。カラっとしていて嫌みのない程度とは思うが、国産紅茶みたいな酸化臭が混ざったお茶になっている。よく揉めているのでよく出るし。いやいや、ウッと胸に来るお茶とは違って、何度も飲めるあっさりさっぱりしたお茶ではあるのですよと手前味噌(笑)……

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