高山寺のお茶

02 月 04 日



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忘れていた高山寺のお茶をいただいた。

このお寺にある「日本最古の茶園」でお坊さんたちが手摘みしたものだそうで、鳥獣戯画の意匠が刷り込まれたクリーム色の缶に入ったものを、おみやげにと求めたもの。秋になったら飲もうと思っていたのをすっかり忘れていた。

伺ったのは去年6月、吉田山大茶会の帰り。もう5、6回目にもなるんだろうか、作家の左能典代さんが主催しているお茶のイヴェントで、京大の講堂のあるキャンパスの東、吉田山神社の境内で、毎年6月に催される。

お茶はお寺との結びつきが深い。中国からお茶の種をもたらしたのも、喫茶の習慣を持ち込んだのもみんなお坊さん。古くは空海との話もあるし、チャのタネは栄西禅師、そのタネを全国にもたらしたのは明恵上人とは定説だ。高山寺へは京都駅からバスに乗る。美しく手入れされた北山杉を眺めつつ高雄方面へ3、40分ほどで栂尾(とがのお)。栂尾の高山寺は、鎌倉時代、明恵上人が、日本でいちばん古いお茶園を開いたとされるお寺。その後、栂尾のお茶は「本茶」といって全国一を誇った。静かな山のたたずまい。参拝の人も少なく、石水院の南縁ではごろり昼寝なども楽しんで、茶の湯以前のお茶の物語など浮かべつつ、初夏の風の良い思い出をいただいたのだった。

お茶の方は、荒さもケバ(というか)落ち、とろんと落ち着いたもの。お寺の番頭さんは、宇治のお茶屋さんに製茶してもらっていると言っていたので調べたら、吉田銘茶園というところでお茶にしているようだ。メールで問い合わせると、ごていねいにお電話をくださり、確かに高山寺のお茶を納めているだけでなく、茶園の肥培管理も任されているとのこと。わずかばかりの園なので、さほどの量でもないと思うが、蒸しから揉み、仕上げまで、普通の製茶機械を使っているとのことだった。

そろそろお茶旅再開だなぁ~

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