s-20140918-04
久しぶりのお茶好日(^<^)は、国友農園さんのお茶「長春花」をいただきました。高知の山奥、自然生えのヤマチャを手摘み、手炒りして仕上げたお茶です。まだ今年のお茶は出ていません。口切は10月でしょうか。今から待ち遠しい!

いつもお世話になっている國友さん。このお茶が育った茶園は、よく見るかまぼこ型ではありません。焼畑のようにして拓いた山の斜面から自然に萌え出たお茶の木を、株に仕立ててつくられました。

この茶園をつくるため、國友さんは、高知の山をほうぼう見て歩き、山ごとに発する香気が異なるお茶を、葉を噛み、山を感じていったそうです。そしてここぞという山を見定めて、今ある自然生えの茶園として整え、育てていきました。

植えたのではなく、ヤマチャが自生する山を茶園にしたお茶だから、このお茶には品種名がありません。品種茶というのは、性質を固定させたお茶を挿し木で増やしたお茶のクローンのこと。どの株も全く同じ性質のお茶になります。ところがヤマチャはバラバラ。勝手に交配して実を結び、時間をかけて、その土地に合ったものだけが深く根を張って、株となり叢をなした、自然で多様な性質のお茶の集まりなのです。

銘柄「長春花」は、花の香りが鼻のうらあたりで香る感じです。香りを意識して前面に押し出したというより、控えめに香る。山の香りに、どこからか花の香りが運ばれてくるといった風情です。
このお茶、3煎ほどでいただいたあと、出がらしに残り湯を注ぎ、時をおいていただくのがまたおいしい。ひんやりとろんと茶水はよく水になじみ、渋みがほどけるというか、甘みに転化して全体のボディになっています。そこにうっすらと苦味も差してさっぱり。喉奥に甘さの余韻が続きます。

國友さんのことは心のヤマチャとして、2012年に伺った折、お聞きしたお話をまとめたことがありました。その後の続きでは、ヤマチャ、お茶の在来種を巡ること、お茶づくりについて、お茶とお寺のつながりのことなど、書きたいことがいくつもあります。が、次の機会にて。ぼちぼちとです。_(_^_)_

tags / , , , , ,

«                   »

Leave a Reply