s-20141127-041
布朗山古茶樹のお茶をいただいた。中国雲南のヤマチャだ。

調べました。雲南省はどでかく、なんと日本より広い。その西の西双版納は四国4県より少し広く、その中、メコン川西の孟海県は徳島より広く高知より狭い。その孟海県に「江南六大茶山」があり、「南糯山」、「佛海山」(孟海茶山)、「巴達山」、「孟宋山」、「南(山喬)山」、「景邁山」の6つ。一帯は、紀元前に景邁茶山の布朗族(ブーラン族)がお茶の栽培をしていたなどの言い伝えもあり、世界で最も古い茶の栽培地とされている。少数民族の古い村では今も樹齢800年を越える古茶樹のお茶づくりが続いているそうだ。四国に喩えたんで上勝の阿波番茶や大豊の碁石茶が浮かんで来ます(^ ^)

そして、もうひとつ有名な茶山が「布朗山」とのことだった。石鎚山ってとこかな? 布朗山はミャンマー国境近くにあって、海抜1300メートルを越えたあたりは新しい茶園や古茶樹の森が広がり、お茶に関わる少数民族の集落が点在している。中でも有名な地区が老班章というところ(山?)で、海抜1700~1900メートル付近の森にひときわ大きく育った古茶樹があり有名なのだそうだ。(プーアル茶.comより)

s-20141127-0010
葉を見てみたいと、茶挟で一枚一枚つまんで広げていった。大小様々、大きいもので葉が7、8センチはある。長い角のような芽芯の部分も日本のチャノキと比べれば格段に大きく、さすが雲南大葉種という感じ。香りは以前から僕が雲南臭と呼んでいる、雲南の晒青緑茶に特有の香りが来る。お茶くさーいと言ったら良いか、あの香りです。

しんなりした葉の質感、萎凋でほんのり赤みがかったところもわかる。焦げちゃったところ、虫にやられた跡。葉の大きさ、茎の太さ、芽の入り具合のすべてが均一ではなく、もっと高級なものなら違うのだろうが、これでもいいのだと思うとニンマリする。否、これだって安物ではないよ(笑)

あ、このお茶は先日うかがったオーガニックプーアールさんのお茶会で飲ませて頂いて購入したものです。この日は僕しかおらず、オーナーの小野さんと2人で何杯飲んだか、とにかくたくさんいただいた中から選んだのでした。日本の煎茶ならゼッタイこんなには飲めない。プーアール茶は晒青緑茶といって、釜炒り殺青後日干ししたものを使うからさっぱり体に無理なくいただけるのです。これ日本の釜炒り茶や山のお茶も同じ。


さて布朗山茶。何煎出しても衰えない雲南のお茶っ葉の強さも感じたかったが、このお茶は比較的たん白で、いつか飲んだ強力な生茶の印象とは違った。とはいえ日本のものよりは格段に力があり、うらやましくなる。

標高で1800メートル近くあるのに緯度は22度前後。北回帰線の中だから真夏は赤道直下というこの地域は、日照が強く気温の寒暖差が大きいうえ、水が十分なら茶樹はかなり代謝する。樹齢のある実生の大樹が、土中深く張り巡らした根から、天然のミネラルを地上に引っぱり出してどんどん葉に蓄える。強いはずだ。

こういう場所には、お茶の常も浄もきっとあると思う。常とは常茶。番茶とかの暮らしのお茶のこと。浄とは浄茶。清らかに、心に作用するお茶のこと。俗っぽいお茶も、これは!というような清らかなお茶もある。山の精気を感じるようなお茶に出合いたい。

tags / , , , ,

«                   »

Leave a Reply