峠のお茶のお茶

05 月 08 日



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一週間前のこと、相模野の、峠で摘んだお茶をお茶にしました。この春2度め。シゴトなどバタバタこなす中で様子を見つつ。

摘んだお茶っ葉はベランダで箕に開けてお日様にあててから室内で時々そっと切り返しながら軽く萎れさせ、これを厚手のフライパンで焦がさないように炒り、また箕に戻して揉むのです。やわらかい新芽なので、炒る時も揉む時も葉が崩れないように。

楽しいのは、萎凋させている時や炒っている時に漂う香り。これはお茶づくりで初めて知った、花のような果実のような、新鮮なお茶の香り。素手で揉んだ後など、両手のひらに染み込んだいい匂いが続いてまた嬉しい。出来上がりのお茶にも、そんな香りが反映されるといいのだけれど、そこが難しい。




お茶づくりは奥が深く、満足なものができることはなかなかないのです。今回は摘んだ切り口が粗く、実は室内萎凋の時間も長過ぎた。切り口が枯れ、走水? きれいに水が抜けないような仕上がりになりました。時間が経つとおそらくヘンな香りがついてくると思うのです。揉み方はあくまでも軽く、粉も出ず、葉姿がきれいに残るような感じで良いなあとは思いましたが。

出来上がりのお茶は水色透明、香りは新茶特有の豆香に花香かすかに乗った感じです。かすかです。びっくりしたのは、のどごしなど清らかでアタックがあるわけではないのに、2煎を終えたころ合いでクラっと。とても強いお茶で、煎を重ねると根の香りというか、かすかですが茶水に例の雲南香が沁み出してくるのです。

翌朝出しっぱなしの蓋碗、雫をいただくとまた強く濃く、根の香りを放っています。これが山茶の醍醐味かと、山の中でたくましく生きているお茶の姿が思い浮かんだヨ。

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