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鈴茶堂さんからお茶が届いてたのに、いただけたのは昨日。楽しみなお茶はちゃんと飲みたいからと、ばたばたしてるとつい日が過ぎてしまう。

銘は「思茅頭春茶」。雲南省普洱市思茅、標高約1800mの茶園で今年3月25日摘みの緑茶、とのこと。ボクはいわゆる普洱茶なら葉っぱを炒って干しただけの生茶-晒青緑茶-が好き。これは地元消費用の緑茶ということだったし、何より新茶ということで楽しみにしていました。ちなみに頭春茶という名前はその年最初のお茶という意味だそうです。

新茶の鮮やかな緑を含んでおいしそうな葉っぱ、大きな新芽は大葉種らしくゆったりで白毫みっしり。ざっくりとカジュアルな感じ。それならばとガラスピッチャーに熱湯、10秒おかずに一煎の釜香が熊本の釜炒り茶とそっくりで。がさっと出てくる細かい焦げも通じ、これは暮らしのお茶だとわかる。煎を重ねると雲南のお茶ならでは、釜の香りを鎮めつつ、あちらの葉っぱ特有の柑橘系の香り。いっしょに良い渋みが舌の根をくすぐります。火力でくずれ気味の薄葉なのにボディーがあって、湯を差すほどにしっかり出てくるのもいい。

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試しにと、平べったい備前の片口があったので使ってみると、表面積のせいかかなり効果があって、今度は釜香より先に雲南香が立ち上がってきた。うっすらな茶水もはなから品よく甘く、喉に甘さがよく回る。やがて水に還っていく消長というか、そこらへんもいいもの。

このお茶は雲南のお茶の力強さだけでなく、カジュアルで、普段使いで、洗練や格式とは別のスタイルを想像させてくれたというか、このお茶に出合った物語なども伺いたいものです。そして日本のお茶だとどんな表現ができるのか、こういうお茶での印象をよく覚えておきたいもの。ちなみに鈴茶堂さんからはもう1点、蒙頂山の明前茶も来ていてこちらもまた楽しみだ!

…思いは募るよ雲南!

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