医学不要論

医学不要論P6238518

アマゾンのノンフィクション医学分野で1位になっている「医学不要論」
医師の内海聡氏が医学界の裏側を糾弾した相当に過激な内容ですが、
本書以前にもこういった内容を世に出し続けている勇気にまず敬意を表したいです

ごく一部ですが内容を抜粋すると
・厚生労働省、医師会、各学会、病院協会、製薬会社その他からなる「イガクムラ」が存在しており、これらの業界の根本的行動原理は「カネ」である。一度このムラは解体される必要がある。
・西洋医学の薬のほぼすべては何の解決ももたらさず、医原病をさらに悪化させる源である。その薬と呼ばれる物質が開発されてきた思惑と裏側を知ることが肝要だ。それらは完全に否定はできないかもしれないが、ほぼすべては何の意味もない物質である。
・農薬、添加物、環境汚染物質といった「社会毒」と呼ばれるものを知り排除することを目指さなければ本当の健康はありえない。
・健康保険制度は医原病を生み出す温床である。救急医療など本当に必要な分野を除いてほとんどが保険の意味を逸脱しており、医療を成長産業みなして消費税を代表とする予算をつけようとしているのは最高にバカバカしい政策である。
・救急医学こそ西洋医学の原点であり、救急医の評価も見直すべき。救急医療を捨て、お金をもうけやすい方向にシフトしているのが今の医学。

自分が身近に感じることとして「ほんとうにみな、安易に薬飲んで病院に行くなぁ」
特にこども!鼻水をたらしたら病院、薬、39度の熱で救急車を呼ぶ。
小児医療の無償制度は助かります。
でもあまりに無駄な税金が使われているのではと疑問に思うこともしばしば。こどもは大人と違って具合が悪ければ寝ていればいいし、回復力だって大人の比じゃないのです。

「本質的な治癒をもたらすもの以外は医学とは呼ばない」と内海氏は述べていますが、基本は食事だったりその人の生命力だったりするわけで、「健康」「病気」「生死」というものをどうとらえるか、根本的なことから考え直さないと日本の医療費は減らないし、病人を増やしてそこで儲ける人間がいるという構造は永遠に続きます。

私はそんなに過激な自然食論者でもないし、医学否定論者でもないです。代替医療至上主義でもなく対症療法を全て否定しようとも思いません。良心的な医療をなさっている医師の方々が少なからずいらっしゃることもわかります。
でも「病気」=「薬・医療への過度の依存」という精神構造、社会構造が、利権を生み、弱肉強食の世の中をつくる一因になっていることは間違いないと思います。
それは原発問題とも根っこは同じだと感じています。

この本の中の、薬剤や治療法についての専門的な部分は素人には真偽のほどはわかりません。過激であるがゆえに不快に思う部分もあるやもしれません。
でも、医療とは、病気とは、ということについて壁を破ってみる、大樹に寄らず、強者の食いものにならず生きるとはどういうことかを考えてみるためにも一読をおすすめします。

巻末の一文より
「なによりも自分ほどに愚かな人間はいないと確信しながら、愚かな人間のままでいたくないという矜持の中で、この医学不要論は書かれた」

24. 6月 2013 by oishii-mura
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