富田貴史さんの鉄火味噌ワークショップ

1-IMG_0247

2/7、富田貴史さんの鉄火味噌ワークショップに参加させていただきました。
3.11よりはるか以前から被爆問題に取り組み、
暦や衣食住の自給などさまざまな実践と発信をされている富田さん。

鉄火味噌は30名をこえる参加者+スタッフで、かなり大変そうでしたが、
お話会も含めて10:00~17:00という長時間にもかかわらず、
集中力を切らさない富田さんの姿にとても学ぶものがありました。

鉄火味噌は1mmに刻んだ(極陽ですね)ゴボウ・人参・レンコンという陽の野菜に豆味噌、生姜、そして麻の実と麻の炭粉というこれまた極陽でエネルギーにあふれた食材を、3時間くらいかけてじっくり炒めていきました。
ずーっと鍋の前にいて、食材の変化するさまを見つめながらの作業、なんとも濃密な時間。その鍋の様子もそうですが、一緒に作った初対面の方たちとの会話、随所随所で伺う富田さんのお話、さまざま「関係性」ということについて考えさせられました。

印象に残ったできごとをひとつ。
会場がIHコンロしかなく火気持込禁止、あまり嬉しくない最新鋭の調理室でした。
案の定「IHの電磁波のそばで長い時間作業するのは体によろしくないのでは」という発言をされた参加者が。
私はスタッフ努力の上、この会場しか押さえられなかった経緯を知っていましたが、その参加者の方の言うことももっともだし…とまわりの空気も一瞬凍ったような…
そこで富田さんは「望ましい環境とはいえないけれども、今日与えられたものに感謝してみなで協力していい時間にしましょう」と。
そうですよね!
日ごろやはり人前で同じような場面に立たされることもある自分としては、そうやって一瞬で場を陽に転じる力に敬服しました。
できあがった鉄火味噌、一口でエネルギーを感じる、パワーストーンのような仕上がり。

1-photo

お話会では「放射能汚染と向き合う実践と今後の課題について」と題して
「集まる・広める・つくる・保養」についてお話しを伺いました。

富田さんは福島原発の作業員の方たちに定期的に鉄火味噌を作って送る取り組みをされています。
「彼らがいなかったら今自分たちはここにいられない、ということを忘れないでほしい」と。
放射能汚染のことを家族に理解してもらえない、という切実な悩みを発言された参加者も。
やはりそこには「自分」とその「他者」をどうとらえるかという根源的な問題があります。
「相手におしつけるのではなく、自分はこうしてるよ、という伝え方をする」「共有できる仲間が時々集まって、思いを吐露するだけでもいい」「篭ってしまいたいときは篭ればいい」等々、自分の意識を見直すきっかけをいただいたように思います。

翌日は大雪警報、その翌日の2/9鎌仲ひとみ監督の講演&上映会の弁当100個調理、この2つで実は頭がいっぱい&疲れ切って散漫この上ない状態での参加で、残念かつ申し訳なく思いつつも、とても貴重な1日でした。

12. 2月 2014 by oishii-mura
Categories: 暮らし&こども, 食材&料理について | Leave a comment

Leave a Reply

Required fields are marked *