自然栽培的家庭料理のすすめ

~自然栽培的家庭料理のすすめ~

自然に沿って育てられた野菜はそのままでおいしいですが、1%の塩で蒸したり揉んだりすると、体感的においしく感じます。スープも炒め物もだいたい塩分は1%で。体液の塩分が0.9%ですから、ちょっと濃いめがおいしく感じるのです。あとは素材の陰陽や体調体質との関係で調和させる。もちろん、塩は自然海塩で。野菜と塩の法則です。

人は、「水」「塩」「種」があれば生きていけます。
逆に言えば、この三つが命の根源です。
最初に料理を習った時に聞いたのは「玄米と塩」でしたが、そこから自分の中で変化していって、今は三つ。

私は料理を仕事にしている者のはしくれですが、「料理」というものについての認識が、この70年くらいの間にどんどん変わってきました。 いつのまにか「ハレとケ」の区別がなくなり、料理はレジャーになり、より綺麗でおいしいもの、新しいものを探すことが日常になり、暮ら しの中で人々とともにあった料理が、言ってみれば「消費」になっていったのです。

自然栽培農家さんが売っている野菜は、いわゆる慣行栽培の野菜よりも、お金に換算したら高い。それは手間や収穫量とのかねあいであり、プロが作るものとしての まっとうな対価であり、自然とは何かを学ぶ気づきの種であり、可能性であり、さまざまな価値が含まれています。でも、それを買い続けるこ とだけではなく、むしろひとりひとりが耕そうという、岡本よりたかさんをはじめ、自然栽培農家の方々がなさっている無肥料家庭菜園セミ ナーはとてもすばらしいことだと思います。

ほんらい、料理も同じなのではないのでしょうか。プロの料理人さんが作るものと、市井の人々が暮らしの中で作る料理は違います。特別なテクニック や素材はいりません。ただ、自然に沿って料理することの基本さえわかっていればいい。まともな塩と醤油と味噌があれば基本はOK。都会の片隅で耕し、そこでとれたものだけでも自分で日々おいしいごはんを作ることができる。そんな積み重ねで生き方が大きく変わり、お金に縛られない自信を少し取り戻すことができると思うのです。

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※写真は神戸のMorningDewFarmさんの自然栽培人参です

22. 5月 2015 by oishii-mura
Categories: 日々のごはん, 食材&料理について | Leave a comment

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