春のような絹さや

畑さんのキヌサヤ

おととい「周さんち明日ウチに誰かおるか?」と電話がかかってきた。
荷物届けるきねーとそれだけ。畑さんが電話くれてた。

そして、

春のような絹さやがやってきたー
ていねいに摘んで、詰めて、産毛まできれいだったよ!
箱を開けたら昔昔の’ら’みたいな感激戻った。

絹さや、グリンピィス、葉つきにんじん!
セロリ、ツヤがつるるんのゆず、だいこん。

さてと、この絹さやは、高地件四万十町の畑俊八さん未紀子さんがつくってる。
作型としてこの時期に作ることの困難さをぼくは知らないが、
別の仕事で出荷リストを受け取った時に知って、
「この時期にこういう野菜うれしいですねー」と聞いたら、
「わしらみたいな弱小は、あたり前の時期につくっても買ってもらえんから」
と言っていた、のが記憶に残っていた。

このことと関係するか、
畑さんはこの秋、とある有機宅配系の地元卸先から離れ、
ふつうの市場にも野菜を出し始めた。

大田市場の仲卸さんに自分の野菜を見せ、
生産履歴とか、防除がどうのこうのとかウルサく聞かれることもなく、
手短にブツの質や状態を云々、あとは値段がいくら、と
それは垢抜けた(?)やりとりにすがすがしさすら感じていたようだった。

「有機農業はわるいことやないけんど、ひとつの幻想なのやね」

絹さやの姿に、とんがった思想生き方とかではなくて、やさしさが宿ってるんだな。
というのが、春のような感じに受け取れるんだな。

ガハハ系の野生児かと思いきや、見てくれこの繊細。これラディカル。
ヒゲも産毛も、赤ん坊のような絹さやなんだよ。
この手間ひまにグサっと来てしまう。

こういう神経の男から、労働とか生活の意味とか、時々受け取っているのです。

ありがとう(^-^)

Posted on 月曜日, 12月 24th, 2012 at 5:05 PM

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