相方の岩手みやげのウコギ。先日の三浦のひじきに続き、春を告げる食べものに出会えました。
山形米沢の名物、直江兼続が米沢で栽培が始め、後の藩主「上杉鷹山公」がウコギの垣根を奨励したというのが有名な話。ウコギの木はトゲがあるので外敵の侵入を防ぐとともに食用になるからです。春から初夏にかけての新芽が美味しく、切り和えやおひたしをはじめ天ぷらなど、様々な料理法でいただけます。ウコギはウコギ科の植物ですが、ちょっと調べていると垣根にするのは中国原産の「ヒメウコギ」、どうやら今回のウコギは色も濃く日本原産の「ヤマウコギ」かも?
ちなみにウコギ科の仲間はたくさん、ウド、タラノキ、コシアブラ、タカノツメ、薬用のオタネニンジン(朝鮮人参、高麗人参)も!
ウコギを茹でて刻み、ごはんに混ぜたウコギ飯。
ほんのり苦くておいしい!
茹でたウコギとくるみ、大根の味噌漬けをみじん切りにして混ぜたものを「ウコギのほろほろ」といい、産地でよく作られる常備菜だそうです。「大根の味噌漬け」から作ってみるか!
春は陰陽五行では「木」の性質であり 木の枝や根が伸びやかに成長するという季節で、身体は「肝」の季節とされています。気温の上昇とともに、体内の老廃物を排泄しようと働きはじめます。その時いつもよりも負担がかかりやすいのは、解毒を担当している肝臓。苦く陰性の強い山菜で老廃物を出す力を補います。山菜がおいしく感じるのは自然の摂理ですね。
ちょっと放射性物質のことも気になったので調べてみましたが、ウコギやうるいといった畑や民家のそばに生えているものは不検出になっていますが、タケノコやウドなどはまだ注意が必要。まだ放射性物質の拡散も終わったわけではないですし…。春になったら山に行って、野草を摘んで食べる、そんな暮らしの楽しみを奪ってしまう原発というもの、やはり生き物とは相いれないものだと思います。(miki)
Posted on 水曜日, 4月 8th, 2015 at 10:34 PM