清花香、醸しの釜茶

お茶っ葉を日光浴!

お茶っ葉を日光浴!



そうそう……
先週末は静岡の釜炒り茶農家、藤枝のKさんをおじゃましていた。

Kさんのお茶が大好きで、もう5年ほどのおつきあい。
おいしい、さわやかなお茶です。
日本茶なのに、すみれとか蘭とか、花の香りがするのだから。
毎年まとめ買いしては、「これおいしいから飲んでみて~」と、
知り合いに配り続けている。

かなり個性的なお茶づくりをしている方、
そのポイントは3つ……

個性的な香りを備えた品種にこだわる。
摘んだ葉は最低でも4時間は日光に晒し発酵を促し、その香りを引き出す。
香りを最大限に引き出す釜炒りにこだわる。

……この方の考えや、作り方を目の当たりにして、
同じ釜炒り茶でもそれぞれにこだわっていく方向性がある、
ということをはっきり理解できたように思った。
詳しい説明は野暮なので、
僕の中でもまだ言葉で表現し切る自信がないので、省くけれど、
一言、この方は、中国茶でいうところの、

“清香””花香”を求めているということ。

それは、火香、釜香、焙香などと呼ばれる、あの香ばしい香りは求めず、
言い換えればひたすらにチャノキ、カメリアシネンシスが発する生命の香気をこそ、
求めていく、お茶づくり。

そのぶん、火の入れ方、釜の温度操作は難しく、
温度低すぎ、不十分なら当然、香りは生煮えのようなよくない方向に傾くし、
温度高すぎ、香ばしさにつれて清香は打ち消されてしまう。
しかもそれは文山包種茶では決してなくて、
日本茶の範疇で求めていくという、考えようによっては、
とても新しいカテゴリーへの挑戦だとも思える。

念のために付け加えると、
こんなやり方は、蒸し製の一般的な煎茶の製茶方法では不可能だし、
特にお茶っ葉を日光浴させるなどは、逆に忌み嫌われているのが実情。
しかし、この極めて個性的な方向性は、僕の知るところによれば、20年以上昔の、
静岡のお茶研究者の間で、すでに求められていた形跡がある。
「21世紀のお茶」と呼ばれていたお茶として……。

清い香、花の香の茶、醸しの釜茶、

寡黙なKさんは、今も様々な実験を繰り返しながら
その理念を引き継いでお茶づくりをしている。
これを歴史というなら、立ち会っている自分が幸せだし、
僕もなんとか伝えたいと、いろいろと準備を始めているのです(^<^)

●関連記事:

中華街の伍福寿新店
左能典代さんのお話
Posted on 火曜日, 5月 15th, 2012 at 11:10 PM

…… , , , , ,

 

Leave a Reply



Facebook Twitter Twitter