在来作物はお金にならん

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「在来作物はお金にならん。なんでそんなもんに自治体や企業がお金を出ず価値があるのか」といわれることがある。自分が講演や執筆を行うときも、在来作物の価値や継承の意義を述べる前に「大もうけはできないかも知れませんが、…」とか、「在来作物はすぐにはお金に結びつかないけれど、大切なものです」とか、「在来作物を振興することで、経済的な波及効果が期待できるかもしれません」とか、ウソではないけれど、どこかすっきりしない前置きをせざるをえない自分をもどかしく思うこともある…

山形在来作物研究会の会報『SEED』11号は、会長の江頭先生の寄稿の、この書き出しが基調をなしているといっていいのではないだろうか。11周目を迎えた会の活動や課題について語られている。テーマは「在来作物をどう護り、どう受け継ぎ、どう活用するか」。

先週届いた。楽しみに読みましょう(^<^) 在来作物は、貴重、希少と言われても、高級品にはなりにくい。拡大再生産も困難だ。だから経済で考えていけばどうしたって壁にぶちあたる。こだわりぬいた在来種ですよと、人をありがたがらせて値段を釣り上げるような商売とは、本来違うし。 だから壁にぶちあたってしまう。この壁は前職の有機野菜流通の現場でも、広域流通を考えたら、そのどこかが変質していかざるを得なかった。いちどきに何百個くださいはムリだから。品種はこれができるように改良されていったんだから。 設立の翌年から参加するようになったこの取り組みが徐々に広がっている。それは庄内地方の「点」として拡大するのではなく、その「点」がほかの各地に生まれ始めている。拡散して増え、結ばれて広がっているのだ。1企業の活動や、経済視点ではありえない広がり。 僕はまず、先生のこの書き出しに共感する者です。庄内にはなかなか行けないけれど、10周年おめでとうございます。

Posted on 木曜日, 11月 21st, 2013 at 11:59 AM

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